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2025年10月18日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平がナショナルリーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第4戦で歴史的なパフォーマンスを披露した。
投手として6回を投げ、わずか2安打・無失点・10奪三振の快投。さらに打者としては3本のホームランを放ち、チームをシリーズスイープ(4勝0敗)でワールドシリーズ進出に導いた。
この圧倒的な活躍により、大谷は2025年NLCSのMVP(最優秀選手)に選出された。試合後、アメリカの複数メディアは「史上最高の二刀流ショー」「野球の歴史に残る夜」と絶賛。ドジャースファンからも「彼は現実を超えた存在だ」「メッシがGKを兼任するようなもの」と称賛の声が上がった。
AP通信は「投げて打って、どちらも完璧にこなした“時代を超えたショー”だった」と伝え、ロイター通信も「彼はこのシリーズのすべてを支配した」と評した。
出典:
AP News – Ohtani puts on 2-way Sho for the ages
Reuters – Shohei Ohtani’s 3-HR, 10-K gem caps Dodgers’ NLCS sweep
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補足説明
ポストシーズンについて
メジャーリーグ(MLB)の「ポストシーズン」とは、いわゆるプレーオフのことを指します。
1年間のレギュラーシーズンが終わったあと、各リーグの上位チームだけが進出し、短期決戦のトーナメント方式で優勝を争う舞台です。春から秋にかけて行われる162試合のレギュラーシーズンで順位が決まると、リーグごと(ナショナルリーグとアメリカンリーグ)に選抜されたチームが「ワイルドカードシリーズ」「ディビジョンシリーズ」「リーグ優勝決定シリーズ(NLCS/ALCS)」を戦い抜き、最後に両リーグの王者が「ワールドシリーズ」で激突します。
大谷翔平が導いたドジャースの快進撃
今回の大谷翔平の試合は、その中でもナショナルリーグ優勝決定シリーズ(NLCS)の第4戦にあたります。
大谷の所属するロサンゼルス・ドジャースはミルウォーキー・ブルワーズを相手に4連勝でスイープを達成し、ワールドシリーズ進出を決めました。チームはシリーズを通して圧倒的な安定感を見せ、投打両面で他を寄せつけない内容でした。
スランプを吹き飛ばした“伝説の試合”
実はここまでのポストシーズンで、大谷は打撃不振が続き、ファンの間では「調子が心配だ」との声も上がっていました。代わりに山本由伸やスネルといった先発陣が好調で、MVPを誰が取るか議論されていたほどです。
しかし10月18日の試合で、その流れは一変します。大谷は投手として6回を無失点に抑え、10奪三振の快投。さらに打者として3本のホームランを放つという、まさに“漫画のような二刀流ショー”を披露しました。
この圧倒的な内容によって、大谷は文句なしの「2025年ナショナルリーグ優勝決定シリーズMVP」に選出。スランプを吹き飛ばすだけでなく、再び野球史を塗り替える存在であることを証明しました。
海外の反応
以下はスレッド内のユーザーコメントの抜粋・翻訳です。
彼は“打てる投手”なのか、“投げられる打者”なのか?
彼がNPBからMLBに移籍したとき、“打者として行くのか、投手として行くのか”をめぐって多くの議論があった。スカウトたちの見立てとしては
・先発ローテに入れる実力のある投手で、
・打撃はMLBレベルの投手(特にカーブやスライダーなどの変化球)への経験不足のため、諦めるだろう、というものだった。
つまり、あなたの言う通り彼は“生まれながらの投手”だ。皮肉なことに、今や彼は“史上最高の打者の一人”にまでなってしまった。
あのとき偉そうに予想していたスカウトたちは、匿名で済んで本当に運が良かったと思ってるだろうね。
シンプルに言って、史上最高の野球選手だ。
彼自身、“投手としての技術を学んだ打者”だと語っていたインタビューがあったと思う。
いや逆だ。本人は“本質的には打てる投手”だと言っている。どちらか一方を選べと言われたら、投手を選ぶとね。
でも“自分を三振させられる”とも言ってたよ。考えるだけで現実離れしてる。
彼は“勝てるGOAT(史上最高)”だ。
マジで当然の結果。史上最高の“1試合”だった。
10奪三振、無失点、3本塁打。俺らの生きてる間にこれを超える日は来ないだろう。
これを超えられるのは大谷本人だけだな。次は12奪三振に4本塁打だ…
完全試合+サヨナラ満塁弾で4-0勝利――それくらいしか残ってない。
野球史上最高の試合を見せた選手に賞を与えないなんて、難しすぎるだろ。
個人的にはマンシーやスネルも印象的だったけど、この歴史的な試合を記念する意味でも大谷にあげるべきだと思う。
正直、翔平、山本、佐々木、スネルの誰にあげてもおかしくない。みんな伝説的だった。
これで“スランプ中”なんだぜ。
史上最高の男(GOAT)は、お前らが“誰がMVPか”って議論してるのを聞いて、自分で答えを見せつけたんだよ。
たった1試合で全部の議論を吹き飛ばした。なんて試合だよ。
そこがヤバいんだよ。3日前までプレーオフで1安打20打席だったのに、この1試合でMVPだぞ。
“投げてスランプを脱した”史上初の打者だな。
ちなみにこの試合のあと、ポストシーズン通算OPSでチームトップになったらしい
考察・分析
「スランプ」からの覚醒と精神力
ここまでのポストシーズンで、大谷選手は打撃不振に苦しみ、メディアやファンの間では「疲労の影響ではないか」と心配されていました。
それでも彼は、自らのフォームを崩さず、むしろ静かにエネルギーを蓄えていたように見えます。
そして迎えた10月18日の試合。投手として6回無失点・10奪三振、打者として3本塁打という“二刀流の頂点”とも言える内容を見せました。
これは単なる修正や調整の成果ではなく、極限の舞台で自分を信じ抜くメンタルの強さを証明した瞬間でもありました。
MLBが抱える国際的文脈と大谷の存在
また、今回のMVPは、スポーツを超えた文脈でも重要な意味を持ちます。
MLBは今、アジア市場の拡大を最優先課題としており、日本・韓国・台湾などのファン層の拡大がリーグ経営に直結しています。
大谷翔平選手はその中心に立ち、“野球の国際化”を象徴する存在になっています。
彼の成功は、単に日本人選手の躍進という枠を超え、日米間のスポーツ文化や経済的連携を促すきっかけともなっています。
総括:野球の未来を変える男
今回のNLCS第4戦は、ひとりの選手が「打者」「投手」という枠を超え、“野球選手”という概念を再定義した夜でした。
スランプを経て掴んだこのMVPは、単なる個人賞ではなく、野球というスポーツそのものの可能性を広げる象徴です。
大谷翔平という存在は、もはや記録では測れません。
彼が見せたのは、“野球の未来”そのものだったのです。
それではまた、次の記事でお会いしましょう。
関連書籍紹介
参考リンク
AP News – Ohtani puts on 2-way Sho for the ages
Reuters – Shohei Ohtani’s 3-HR, 10-K gem caps Dodgers’ NLCS sweep
True Blue LA – Shohei Ohtani wins 2025 NLCS MVP
New York Post – Ohtani mashes historic blast
TalkSport – Shohei Ohtani plays ‘greatest game in history of baseball’


